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吉田 勝; 玉田 正男; 熊倉 稔; 片貝 良一*
Radiation Physics and Chemistry, 38(1), p.7 - 10, 1991/00
メタクリロイル-L-アラニンメチルエステル(MA-AlaOMe)のポリマーゲルを合成し、外部刺激応答性、特に熱に対する応答性を調べたところ、低温膨潤、高温収縮からなる可逆的応答性を示した。このような応答メカニズムはL-アラニンのカルボキシル保護基と密接に関係していると考え、種々の保護基を導入し、熱応答性との相関性を検討した。H基(COOH)の導入は、低温で高膨潤ゲルになるものの高温収縮応答性に劣ることが分かった。CHCH基(COOCHCH)を含むゲルは温度応答性を示さなかった。これに対し、CH基(COOCH)およびCH基(COOCH)を導入したゲルの場合、低温で高膨潤そして高温で高収縮の可逆的応答性を示した。この結果から温度応答機能の発現に対しカルボキシル保護基が重要な役割を果たしていると結論できた。
吉田 勝; 浅野 雅春; 玉田 正男; 熊倉 稔
Makromol. Chem. Rapid Commun., 10, p.517 - 520, 1989/00
p-ニトロアニリン誘導体の1つである(s)-2-hydroxymethyl-1-(4-nitrophenyl)pyrrolidineは、既存の誘導体の中で最も高い2次光学非線形性をもつ化合物であることが知られており、この化合物のsecond harmonic generation(SHG)活性は、methyl 2-(2,4-dinitrophenylamino)propionatoの約10倍に相当する。そこで、我々はこの化合物とmethacryloyl chlorideを反応させ、新しいタイプの有機非線形モノマー(s)-2-methacryloyloxymethyl-1-(4-nitrophenyl)pyrrolidineおよびそのポリマーを合成することを試みた。モノマーの構成は、H-NMR、IR、そして元素分析(C、H、O、N)によって同定した。一方、このモノマーの重合性は種々の有機溶媒中、AIBNの存在下で行なった。例えば、メタノール中で反応させた時、ポリマーは溶媒系から析出沈澱してくると同時に均一な粒子形成(0.5m径)をともなうことが分かった。